「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」という言葉が広まり、若いうちから資産形成を始める人が増えています。でも、私たちの世代では若いころから投資をしている人など極わずかでした。いまさら?と考える人も多いと思いますが、思い立ったが吉日。今回は、50才から10年でFIREを目指すために必要な「月々の投資額」をシミュレーションしてみましょう。
前提条件
以下の条件を前提にしてシミュレーションしてみましょう。
- 現在年齢:50才
- FIRE目標年齢:60才
- 現在の貯蓄:300万円(50才時点での貯蓄額の中央値です。投資には使いません。)
- 年金受給額(60才以降):月12万円(厚生年金受給者。60才受給者の中央値です。)
- 生活費(FIRE後):月20万円(年間240万円。60才以降での生活費の中央値です。)
- 不足分:月8万円(年間96万円)
- 投資利回り:年5%(複利)
- 運用期間:10年間
- 退職金:1000万円(中小企業の退職金の中央値は約1149万円)
必要な投資額
前提条件から、60才以降の生活費の不足分は年間96万円です。FIREするためにはその25倍の資産が必要となりますので、96 x 25 = 2400万円必要となります。老後2000万円問題での計算のようにただ貯蓄を切り崩していくわけではなく、FIRE(経済的自由)ですから、投資を続けることにより、資産を減らすことなく一生暮らしていく想定です。
退職金が1000万円ありますので、2400 – 1000 = 1400万円を60才までに投資すればよいことになります。年利5%(オルカンやS&P500のインデックスファンドを購入すれば十分可能です。)で10年間で1400万円になるには、月々 約9万円の投資が必要となります。
現在の貯蓄300万円は投資に使わず、生活防衛資金としておいておきます。投資は上がったり下がったりするもの、安定剤となる現金も必要です。退職金を投資していく期間の生活費にもなりますし。
もっと多くの貯蓄がある人は、預貯金からも投資することで月々の負担額を減らすことができます。くれぐれも預貯金を一括投資しないようにしてください。暴落したときのショックは計り知れませんので。(鉄の精神力がある方は一括投資もアリですが。。)
まとめ
今回は、50才から10年でFIREを目指すために必要な「月々の投資額」を計算してみました。結果は、月々約9万円です。9万円なんて到底無理だよっていう方もいると思いますが、家計を見直し節約を意識して、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。節約生活も本気でやれば意外と楽しく、達成感が得られるものです。多くの人が65才くらいまでは働く現在、60才で早めに退職して、ゆっくりと自由な生活を送るのも悪くないのではないでしょうか。(もちろん、仕事が楽しければ続けてもいいですし。)
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